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復職支援に有効な認知療法とは?リワークで学ぶ3つのCで再発防止!

認知療法

現在の経済状況は緩やかな回復傾向にあると報道されてますが、約6割の労働者にストレス感があり、精神疾患等メンタル不調を理由とした人がいる事業所は約8%に及んでいる状況です。

 

メンタル不調を理由とした人の職場復帰は、本人や家族だけでなく企業にとっても重要な課題でもあります。

 

こうした状況に対応するために厚生労働省が作成した手引きを参考に、各所で様々な職場復帰支援プログラムが策定されています。現在、どのような復職支援プログラムが行われているかについて説明します。


労働者の意識が変わった!メンタルヘルスケアの重要性とは?

労働者を取り巻く環境は、成果主義や非正規雇用の増加など、年々厳しくなり職場でのストレスが増加しています。それに伴って、職場のストレスを原因としたメンタル不調による休職者も増えており、企業におけるメンタルヘルスの重要性が高まっています。

労働者の意識が変わった!

労働者の感じているストレスは、「職場の人間関係」と「仕事の質と量」を要因としている割合が高くなってきています。これは、労働者の職場や仕事に関しての意識が、高度経済成長期と比較して変わってきていることを示唆します。

    <プライオリティーの変化>

  • 「仕事重視」から「仕事とプライベートの両立」へ変化
  • 「危険の無い職場」から「仲間と楽しく働ける職場」へ変化
  • 「何でも相談や協力し合う全面的な付き合い」から「仕事に限定した形式的な付き合い」へ変化

企業でのメンタルヘルスケアを検討する場合、このような意識の変化に目を向ける必要があります。

メンタルヘルスケアの重要性とは?

メンタル不調がもたらすデメリットは、その本人や家族だけでなく、企業にとっても小さくありません。

    <メンタル不調がもたらすデメリット>

  • 作業効率の低下(個人)
  • 長期休職や療養に伴う経済的負担(個人)
  • 周囲の負担の増加(企業)
  • 職場の雰囲気の悪化(企業)
  • 全体の生産性の低下(企業)
  • 民事訴訟や労災認定の可能性(企業)

このように、労働者のメンタル不調は、その個人の問題だけでなく、企業にとっても「リスクマネジメント」や「ストレス対策による生産性の向上」といった観点から、メンタルヘルスケアが重要になってきています。

支援の5つのSTEPとは?支援施策は2つ策定!

メンタル不調で休職した労働者は、病気そのものだけでなく、職場復帰への現実的な問題に不安を抱えています。そのため、休職から復職までのルールやサポート方法を予め明確にしておけば、労働者の不安を軽減することができ、早期の職場復帰を促す効果を期待できます。

    <メンタル不調者の不安>

  • 病気は本当に治るのか?
  • 元のように働けるのか?
  • リストラ対象にされるのでは?
  • 生活レベルを維持できるのか?

支援の5つのSTEPとは?

職場復帰への取り組み方のガイドラインとして、厚生労働省が「職場復帰支援の手引き(略)」を発表して、5つの手順を示しています。

    <支援の5つのSTEP>

  • 休職開始と休職中のケア
  • 主治医による職場復帰可能の判断
  • 職場への復帰可否の判断および支援プログラムの策定
  • 最終的な職場復帰の決定

職場復帰後のフォローアップこの5つのSTEPは、それぞれ独立したものではなく、関連性を持っています。そのため、それぞれの企業風土や職場の実情に合わせた施策を策定し、それを実施することが望まれます。

支援施策は2つ策定!

職場復帰支援の施策は、「企業全体としてのルール作り」と「具体的なサポートプラン」の2が必要です。

    <2つの支援施策>

  • 職場復帰支援プログラム:あらかじめ、企業全体の支援方向を定めたルール作り
  • 職場復帰支援プラン:復職するにあたり、「復職日、就業上の配慮」など支援方法を具体的に定める

ギャップが再発の原因!再発を防ぐためには?

メンタル不調で求職した人の特徴として、治療によって無事復職しても再発して再び休職してしまう割合が高いという問題があります。そのため、再発防止のためのフォローアップが重要になっています。

ギャップが再発の原因!

主な再休職の原因は、職場復帰に対する三者「本人、主治医、企業」の思惑にギャップが存在するためです。

    <三者のギャップの要因>

  • 本人:職場復帰を焦るあまり、実際の体調と申告する体調にギャップが生じやすい
  • 主治医:職場復帰の可否は、本人の申告によって判断するため
  • 企業:業務の継続的遂行可能なレベルでの復帰要求と実際の体調にギャップが生まれる

再発を防ぐためには?

職場復帰後の再発による再休職を防ぐためには、第一に主治医と企業側の復帰判断基準を共有し、本人と企業それぞれの事情に配慮した可否判定を行えるようにすることです。本人の自己申告だけでなく、「リハビリ出勤」や「リワーク等外部機関」を活用し、本人と企業双方が納得できる事実を踏まえて判断することが大切です。

    <判断基準の例>

  • 本人が復職に十分な意欲を示している
  • リハビリ出勤などを実施して、継続して出勤できる確認を行う
  • リワーク等外部機関での実績を元に、注意力や集中力の回復度を計る

2番目として、復職時の業務上の配慮も欠かせません。職場は、元の慣れた職場が望ましいですが、異動や人間関係を発端にしているケースなどに留意する必要があります。また、時短勤務や残業制限など作業内容を配慮して、徐々に元に戻していく配慮も大切です。

 

最後に、極端な配慮の継続は、本人の自尊心を傷つけてやる気を失わせる可能性もあるため、フォローアップには丁寧な対応が求められます。

リワークで自信を取りも出せ!どこでやってるの?

職場の求める復職レベルと労働者本人の自己申告のギャップを埋めるため、職場復帰のリハビリテーションを行う「リワーク」を活用するケースが増えています。

リワークで自信を取りも出せ!

リワーク支援(プログラム)は、施設へ継続して通うことで、通常と同様の生活リズムを取り戻すことから始めます。次に、実際の業務に近いカリキュラム(パソコン操作、軽作業、人前での発表など)でウォーミングアップを行い、仕事への自信を取り戻します。更に、集団認知行動療法などの精神療法を通して、病気の原因やその対策を学習し身に着けることで、復帰への意欲と再発防止への意欲を高めます。

どこでやってるの?

リワーク支援(プログラム)は、各都道府県の「地域障碍者職業センター」や「民間の医療機関」で行われています。それぞれに特徴が異なりますので、どこでやるかは、カリキュラムの内容や雰囲気など自分に合った場所が望ましいため、いくつか見学してから決める事をお勧めします。

学び習得する3つのCとは?一人より仲間で!

リワークでの精神療法は、主に「集団認知行動療法」が用いられています。「認知療法を学び再発防止に役立てる」ことと、「職場の悩みや復帰に向けた不安に、同じ悩みを持った者同士で意見交換する中で、より良い対処法を検討する」といった目的があります。

学び習得する3つのCとは?

集団認知行動療法では、「認知(Conition)」、「コントロール(Control)」、「コミュニケーション(Communication)」の3つのCについて学び練習します。

 

「認知」では、自分の考え方のクセ「認知の歪み」に気付き、修正しバランスの良い考え方を身に着け、再発防止につなげます。

 

「コントロール」では、今まで具体化できなかった不安や抑うつな感情を、整理し明確に理解すると共に、その解決方法の策定テクニックを学びます。そして、考えるだけでなく、実際にどのように行動に移すテクニックを学び、実践して身に着けます。

 

「コミュニケーション」では、自己表現の仕方の基本、特に大切な「自分と相手相互を尊重するアサーション」を学びます。人の第一印象は、7割視覚的情報で決まることを踏まえ、ロールプレイングを通して、言葉だけでなく態度や表情といった非言語的アサーションスキルを身に着けます。

一人より仲間で!

集団で行うメリットは、同じような悩みを持った人達が、互いに刺激し合い精神的支えとなり、治療効果を高められる点です。また、人前で発言したり仲間の意見を聴く中で、共感や客観性を身に着けていきます。更に、仲間意識やグループへの帰属意識の効果で、一人よりも続きやすい傾向がみられます。

 

しかし、個々の症状や職場の事情に合わせられないデメリットを抱えています。そのため、リワークの活動から、ある程度の回復が認められてから始めることになります。

まとめ

メンタル不調で休職する人は、「心が弱い特殊な人の問題」と誤解されがちです。個人的要因が皆無とは言えませんが、「心の弱さ」を医学的に診断する技術はありませんし、うつ病の多いとされる「周囲に配慮し、秩序を重視する」性格の持ち主は、企業人として望ましい性格といえます。逆説的に、企業にとって「優秀な人ほど、メンタル不調の危険性が高い」ことになり、誰にでもその恐れがあると言えます。

 

メンタルヘルスケアは、「特別な人のためのものではなく、企業として必要なもの」との認識が広まり、発症と再発のない社会を目指していきましょう。

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