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認知療法は発達障害に効果があるのか?療育と環境整備の2つで治療!

認知療法

経済社会での宿命ですが、命の危険性が少なく経済的需要の見込めない病気への理解は低い傾向にあります。発達障害もその一つで、家族や周囲に誤解されやすく、自尊心を傷つけられるなど生き辛さを感じている人が多くいるのが現状です。

 

しかし、発達障害は、その特性を本人や家族だけでなく学校や職場など周囲が、正しく理解し環境を整えるなどのサポートがあれば、本人のスキルを充分に生かした生活を送れます。

 

発達障害についての理解を深めるきっかけとなるよう、その概要について説明します。


発達障害の特徴とは?症状が誤解を生む!

発達障害とは、先天的な脳機能の一部の障害を表しており、病気ではありません。また、残念ながら根本的治療方法はまだ確立されていませんし、100人に数人の割合にみられる割と身近な症状ですが、理解が広まっていない状況にあります。

発達障害の特徴とは?

発達障害とは、生まれつき脳の機能の一部、特にコミュニケーションや対人関係に関わる領域の発達障害をいいます。そのため、人との関わりが不得手で、「自分勝手」、「変わった人」、「困った人」と誤解されがちです。

 

また、知的障害を伴わないケースも多く、一見しただけでは個性に見えてしまい、障害に気付きにくいことも要因の一つとなっています。

症状が誤解を生む!

発達障害は、「発達障害支援法」により、「自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥性障害、その他これに類する脳機能障害であって、その症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。

 

このように、いくつかのタイプに分類されていますが、複数の発達障害を発現する場合も多く、同じタイプでも現れる障害が異なるなど個人差が大きく、一概に分類できない特徴があります。

障害の分類は困難!タイプ別の特徴とは?

発達障害は、大きく『「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害」「学習障害」「その他の発達障害」』に分類されています。

障害の分類は困難!

発達障害は、それぞれに現れる障害が少しずつ重なっており、また、年齢や環境によって目立つ障害が違ってくるため、診断した時期によってタイプが異なることも多くあります。

タイプ別の特徴とは?

「広汎性発達障害」とは、コミュニケーション能力や社会性に関連する脳領域に関係する発達障害の総称です。「自閉症スペクトラム」と「アスペルガー症候群」の2つがあります。

    <自閉症スペクトラムの特徴>

  • 言語の発達の遅れ
  • コミュニケーション障害
  • 対人関係および社会性の障害
  • パターン化した行動や自己関心事へのこだわり

    <アスペルガー症候群の特徴>

  • コミュニケーションや対人関係の障害であり、広い意味での自閉症
  • 言語発達の遅れを伴わない
  • 成長と共に不器用さが目立ってくるため、発見が遅れがち

「注意欠陥多動性障害(ADHD))の特徴は、注意持続性の欠如、または、その子供の年齢相応の発達レベルに合わない「多動性」や「衝動性」が上げられます。

    <注意欠陥多動性障害(ADHD)の特徴>

  • 注意持続の欠如:集中出来ない、うっかりミスを繰り返す等
  • 多動性:じっとしていられない、おしゃべりが止まらない等
  • 衝動性:考えるよりも先に行動する、せっかち、約束を守れない等

「学習障害(LD))とは、知的発達に遅れがないのに、「話す、書く、計算する等」といった特定の能力を学習したり実行することに、著しい困難を示す状況をいいます。例えば、「会議中にメモすることに集中して、会議の内容が頭に入っていない」などが上げられます。

 

「その他の発達障害」には、次のようなものがあります。

    <その他の発達障害の特徴>

  • トゥレット症候群:運動チックや音声チックが一年以上継続するチック障害
  • 吃音症:音の繰り返しや間延び、一般的に「どもり」といった話し方

子供の発達を理解する!タイプ別の発現の時期とは?

発達障害の発現に気付くには、子供の「発達」について知っておく必要があります。発達は、その時期ごとにポイントが変わっていることを理解します。

    <子供の発達時期>

  • 乳幼児期:人とのコミュニケーションに興味を持つ
  • 学童期:学校での集団生活を通して、規律、ルール、価値観を身に着ける
  • 思春期:子供と大人の狭間、心身共大きく変化する最も不安定な時期
  • 青年、成人期:社会とアイデンティティとの折り合いが付き始める

タイプ別の発現の時期とは?

症状のサインは、タイプごとに障害の現れてくる時期に違いがあります。

    <タイプ別症状の発現時期>

  • 広汎性発達障害:1歳過ぎから、人との関わり方に特徴が現れる
  • 注意欠陥多動性障害:7歳までに多動や衝動行動、不注意が現れる
  • 学習障害:小学校2~4年生頃、成績不振や日常生活の困難さが現れる

タイプに合わせた治療方法とは?認知療法より療育が効果的!

発達障害の治療方法は、一部を除き基本的に、「周囲の理解に基づいた環境の整備」と「療育」になります。

タイプに合わせた治療方法とは?

「自閉症スペクトラム」の治療には、薬は使用せずに個別や小集団での「療育」を主体に行います。コミュニケーションや適応力を伸ばす効果が期待できます。また、早期の診断による発見は、学校などへ特性を伝えられ、環境および支援体制の整備するうえで効果的です。

 

「注意欠陥多動性障害」の治療は、幼いうちに診断された場合、「薬物療法」と「行動変容」そして「生活環境の整備」を行います。薬物は、ノルアドレナリンやドーパミン不足の解消を目的に処方されます。(現在、日本では成人向けには処方されていない)

 

「学習障害」の治療には、教育的な支援が効果的です。但し、その子供の特性に特化した方法を工夫する必要があります。子供の持っている困難さを理解し、絶対に本人の能力や怠慢のせいにしないで、実直で継続した支援が大切です。

認知療法より療育が効果的!

「療育」とは、その子供が持っている力を充分に発揮されるための支援が目的です。そのため、うつ病など精神疾患の認知療法のような「訓練などで症状を改善」には重心をおいていません。

 

その子供の特性にあったやり方が必須であり、無理やりなんて厳禁です。その子供について「生きやすくするには?」「どんな力を持っているのか?」「それをどう伸ばしていくか?」、その支援が「療育」です。

発達障害でも働ける!得手不得手な業務とは?

発達障害は、大人になるまでの適切な治療や環境によって、症状が緩和されることがあります。それでも、現代企業が求める「多様性」や「迅速性」などには、なかなか適応しにくいのが発達障害の特徴です。

 

しかし、その人の特性に合った「業務」、「職場」、「コミュニケーション」を複合することで、発達障害の弱みを補える成果を上げることが可能です。

得手不得手な業務とは?

「向いている業務」は、段取りがつけやすい下流工程の業務や専門性の高い業務に向いています。

    <向いている業務例>

  • 自分の関心を掘り下げる業務;記者、編集、家電等専門販売員
  • パソコンを使う社内業務:プログラマー、テクニカルオペレータ
  • ルールが厳密な業務:法務、経理、情報管理
  • 緻密な業務:品質管理、検査技師
  • 自分のルールで行える仕事:起業、研究、フリーランス

「向かない業務」は、同時に複数の処理が必要な業務や、コミュニケーションが重要視される業務は不得手です。

    <向かない業務例>

  • 複数の客との臨機応変な対応:接客
  • 本人の納得できないサービスや品物の販売:一般的営業業務
  • 相手を忖度し複数関係者の調整:企画、調整部門、中間管理職
  • 新しいものを作る際、多くの関係者のマネジメント:上流工程での開発業務

まとめ

発達障害は、その症状だけでなく二次的な問題を引き起こす傾向があります。しつけや育て方のせいにして自分を責めてしまう母親や、周囲の理解不足によって、引きこもりやうつ病を引き起こしたりします。これは、後天的なものであり、社会の責任であると言えます。

 

皆さんもこれをきかっけに、発達障害につての理解を深め、柔軟で寛容な社会を目指していきましょう。

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